損傷を受けた微生物固化土の潜在的修復可能性に関する検討

  • 桑野 玲子
    東京大学生産技術研究所 都市基盤安全工学国際研究センター
  • 細尾 誠
    元東京大学大学院

書誌事項

タイトル別名
  • Study on healing capability of bio-cemented soil
  • ソンショウ オ ウケタ ビセイブツコカド ノ センザイテキ シュウフク カノウセイ ニ カンスル ケントウ

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抄録

環境への負荷の少ない地盤固化技術として, 微生物の保持するウレアーゼによる尿素分解効果を用いた地盤固化が試みられている.本研究では, 有用微生物の活性を保持していれば, あるいは必要に応じて活性を高めれば固化効果が繰返し生じることに着目した.Bacillus pasteuriiと固化促進グラウト(カルシウム源, 尿素, 微生物の栄養源を含む溶液)を用い, 炭酸カルシウムの析出による砂供試体の固化, および固化した砂供試体にせん断による損傷を与えた場合の潜在的な修復性について三軸圧縮試験を実施し検討した.<br>  固化促進グラウトの注入に伴い, 微小ひずみ剛性が上昇し固化が進行していること, 剛性の増加は炭酸カルシウムの析出量と良い相関があることが確認された.せん断により損傷を受けた固化供試体の剛性は著しく下がるが, 固化促進グラウトの再注入により剛性は顕著に回復する.再せん断時のピーク強度もある程度回復することがわかった.しかし, せん断による損傷(ひずみ)レベルが大きい場合は, 固化促進グラウトの再注入により剛性の回復効果は見られたがピーク強度の改善には至らなかった.[本要旨はPDFには含まれない]

収録刊行物

  • 生産研究

    生産研究 63 (4), 407-410, 2011

    東京大学生産技術研究所

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