土壌中残留性有機汚染物質分析に適した溶媒二相系のマイクロウェーブ抽出を用いる迅速前処理法の開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Rapid Pretreatment Method Using Microwave-Assisted Extraction with Biphasic Organic-Aqueous System for Analysis of Persistent Organic Pollutants in Soil
  • 年間特集「土」 土壌中残留性有機汚染物質分析に適した溶媒二相系のマイクロウェーブ抽出を用いる迅速前処理法の開発
  • ネンカン トクシュウ ツチ ドジョウ チュウ ザンリュウセイ ユウキ オセン ブッシツ ブンセキ ニ テキシタ ヨウバイ ニソウケイ ノ マイクロウェーブ チュウシュツ オ モチイル ジンソク マエ ショリ ホウ ノ カイハツ

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抄録

マイクロウェーブ抽出とバキューム式マニホールド精製を組み合わせたバッチ式前処理法を考案し,土壌中残留性有機汚染物質(POPs)の迅速分析に関する研究を行った.試料3 gを抽出容器に入れ,ヘキサン6 mL,水2 mL,エタノール4 mLの混合溶媒を加えて密閉した後,温度120℃,30分間の条件でマイクロ波抽出を行った.冷却後,上澄みのヘキサン5/6 mLを分取し,これを精製に供した.標準物質を用いた添加回収試験では,すべてのPOPsで80% 以上の回収率が得られ,繰り返し分析による相対標準偏差は8.4% 以下であった.また,実試料を用いた試験では,本法とソックスレー法による実測濃度はほぼ同等であり,再現性についても差異のない結果が得られた.本法は,抽出~精製工程までおよそ2時間で作業を行うことが可能であり,これまで2日間ほど要していた公定法に比べ,大幅な時間短縮を行うことができた.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 60 (9), 705-711, 2011

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (13)*注記

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