秋ギクの生育と日持ちに及ぼす培養液の濃度と施用頻度の影響

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タイトル別名
  • Effect of Concentration and Application Frequency of Nutrient Solution on Growth and Vase Life of Chrysanthemums
  • アキギク ノ セイイク ト ヒ モチ ニ オヨボス バイヨウエキ ノ ノウ

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抄録

培養液の濃度と施用頻度が, 砂耕における秋ギク‘精興の花’の生育と日持ちに及ぼす影響を明らかにしようとした.<br>培養液の濃度と施用頻度を, それぞれ3段階とし, その組み合わせにより5処理区を設けた. 基本培養液 (1S) を毎日施用した1区, 週2回施用した2区, 1Sの3倍液を週2回施用した3区, 同じく週1回施用した4区及び1Sの6倍液を週1回施用した5区である. しかし, 微量要素濃度は全処理区同じにした. これらの培養液は7月27日から開花期まで施用した.<br>切り花の草丈と摘心から開花までの日数は, 処理による影響がみられなかった. 切り花新鮮重と根乾物重は, 総施肥量が少なかった2区と4区で劣った. 切り花の日持ちは, 総施肥量が最も少なかった2区で, わずかにすぐれた.<br>葉のTotal-NとK含量は, 2区と4区で少なかった. しかし, 葉のP, Ca, Mg, Na含量は, 処理間に差がみられなかった.<br>実験終了時における土壌 (砂) 溶液のNO3-N, K, Ca, Mg含量及びECは, 2区と4区で低かった. しかし, PとNa含量及びpHは, 処理の影響が明らかでなかった.<br>以上の結果, 1Sの3及び6倍液のような高濃度の培養液を, 3日又は6日ごとに施用するのは, 1Sを毎日施用するのと同様に, 砂耕における培養液施用法としての実用性があると考えられる.

収録刊行物

  • 園芸学会雑誌

    園芸学会雑誌 57 (3), 494-498, 1988

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (1)*注記

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