書誌事項
- タイトル別名
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- Salt Tolerance of Tomatoes
- トマトの耐塩性〔英文〕
- トマト ノ タイエンセイ エイブン
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抄録
希釈した海水が, トマトの発芽, 生育, 収量に及ぼす影響について調査した.<br>(1) 発芽試験開始2日後, Cl濃度の100ppmにより発芽率は減少した. 6日後の発芽率は0から1000ppm Cl間で有意差がなかったが, 2000ppm Clでは80.5%, 3000ppm Clでは21.5%で, 0から1000ppmClより低かった.<br>(2) ホーグランド液で希釈された海水で育てられたトマトの蒸散量は, 海水濃度が増すにつれ減少した.<br>(3) トマトを本葉2枚のステージより40日間, ホーグランド液で希釈された海水で育てた. 葉の新鮮重は250, 500ppm Clで0,100ppm Clより大であったが, 果実収量は0ppm Clで最大であった. 6000ppm Clで枯死株がみられた. 葉の浸透ポテンシャルは海水濃度の増加により減少した.<br>(4) トマトを砂耕で栽培した結果, クロロシスとネクロシスは2000ppm Clでは下位葉にみられた. これらの症状は3000ppm Clではさらに激しく, 下位葉から上位葉にまで認められた. 3000ppm Clでは枯死株もみられた. また, 海水濃度の増加とともに, 葉の新鮮重と果実収量は減少し, 葉のCl, Na含量は増加した.<br>(5) トマトを土耕で栽培した結果, 葉の周縁ネクロシスは海水の濃度が高い場合, 下位葉にみられたが, 3000ppm Clにおいても枯死株はなかった. また, 海水濃度の増加とともに, 葉の新鮮重と果実収量は減少し, 葉のN, P, K, Na, Mg, Cl含量は増加する傾向がみられた. 実験終了時の土壌のCl, 置換性Na, Mg含量及びECは, 海水濃度が高まるにつれて増加した.
収録刊行物
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- 園芸学会雑誌
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園芸学会雑誌 48 (1), 73-81, 1979
一般社団法人 園芸学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681278265600
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- NII論文ID
- 130001160691
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- NII書誌ID
- AN00025257
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- ISSN
- 1880358X
- 00137626
- http://id.crossref.org/issn/00137626
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- NDL書誌ID
- 2053587
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可