<sup>230</sup>Th-<sup>238</sup>U放射非平衡を用いた大山倉吉軽石の年代推定

  • 大村 明雄
    Department of Earth Sciences, Faculty of Science, Kanazawa University

書誌事項

タイトル別名
  • Age estimation of the Daisen Kurayoshi Pumice using the 230Th-238U radioactive disequilibrium system.
  • 230Th-238U放射非平衡を用いた大山倉吉軽石の年代推定〔英文〕
  • 230Th 238U ホウシャ ヒ ヘイコウ オ モチイタ ダイセン クラヨシ

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抄録

大山倉吉軽石層 (DKP) は, 鳥取県の大山火山を噴出源とし, 山陰から北陸・上信越を経て北関東にまで広範囲に追跡できることから, 本州中央部における重要な示標テフラ層の一つである. 本研究では, その主要構成鉱物であるシソ輝石や角閃石などのウランおよびトリウム同位体組成をαスペクトル法で検討した結果, イオニウム (230Th) とウラン (238U) に関する放射非平衡関係が明らかになった. そして, イオニウム/トリウム(230Th/232Th) およびウラン/トリウム (238U/232Th) 各放射能比に関するアイソクロンから, 本層の噴出年代を46,000±3,000年前と推定した. この年代値は, 北関東北西部における本層と, すでに噴出年代が知られている八崎軽石層 (HP, 榛名火山起源) および湯ノロ軽石層 (UP, 赤城火山起源) との層位関係から推定されていた年代 (45,000~47,000年前; 町田・新井, 1979) と矛盾しない.

収録刊行物

  • 第四紀研究

    第四紀研究 25 (2), 129-132, 1986

    日本第四紀学会

被引用文献 (1)*注記

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