原因不明の内耳性難聴家系調査による体質遺伝的研究

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  • ゲンイン フメイ ノ ナイジセイ ナンチョウ カケイ チョウサ ニ ヨル タイシツ イデンテキ ケンキュウ

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抄録

聴器の遺伝的疾患として耳硬化症, 先天性聾唖, 遺伝性内耳性難聴があり, これ等の家系にしばしば諸種の変質的徴候, 畸形, 発育障碍が癸現することは周知の事実である. この事に就てBauer, Steinは体質病理学的見地から一元的把握を試み, 例えば耳硬化症の家系に零ける結核の多発はMesenchymの素地によるものであり, これが一方において耳硬化症となへ他方において結核を招来すると考えた. この概念ば聴器遺伝の研究に多大の示唆を与え, 遂にHammerschlagの一元説(Heredopathia acustica)となるに到つた.<br>また内耳性難聴のうち原因の追及し得られない原因不明のものが極めて多いことも一般に認あられたところである. よつて私は原因不明の内耳性難聴患者についてその家系を調査し, その遺伝性と共に家系に発現した各種疾患を既知の変質徴候, 畸形等に拘束されことなく追及し, そこに一貫する体質遺伝的傾向の有無を検討し, 原因不明の難聴の癸現穫転をこの方面より察知せんとした.

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