アナフィラキシーショックを呈したライチによる口腔アレルギー症候群の1成人例

  • 鈴木 慎太郎
    あそか病院内科
  • 茂木 健太郎
    昭和大学医学部内科学教室 (呼吸器・アレルギー内科学部門)
  • 家城 光志
    昭和大学医学部内科学教室 (呼吸器・アレルギー内科学部門)
  • 黒川 真嗣
    昭和大学医学部内科学教室 (呼吸器・アレルギー内科学部門)
  • 足立 満
    昭和大学医学部内科学教室 (呼吸器・アレルギー内科学部門)

書誌事項

タイトル別名
  • AN ADULT CASE OF ORAL ALLERGY SYNDROME WITH ANAPHYLACTIC SHOCK DUE TO LYCHEE
  • 症例報告 アナフィラキシーショックを呈したライチによる口腔アレルギー症候群の1成人例
  • ショウレイ ホウコク アナフィラキシーショック オ テイシタ ライチ ニ ヨル コウコウ アレルギー ショウコウグン ノ 1 セイジンレイ

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抄録

26歳の女性.ライチを食べた後に口腔咽頭の違和感を訴え, 次第に皮膚掻痒感, 四肢のしびれ, 悪心を認め, 救急外来を受診した.来院時, 血圧低下と意識障害も認めた.アナフイラキシーショックと診断し, アドレナリンや副腎皮質ステロイド薬などを投与し改善した.ライチに対する特異的IgE抗体測定および同種のライチを用いた皮膚試験で陽性を示した.アナフイラキシーショックに進展したライチによる口腔アレルギー症候群と診断し, 今後はライチを摂取しないように指導した.また, 本例ではこれまでに種々のパッションフルーツやスパイスでアレルギー症状の既往があり, 花粉による鼻アレルギーもあることから, プロフイリンをアレルゲンとしたpollen-fruit syndromeと呼ばれる病態を有しているのではないかと推測した.

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