書誌事項
- タイトル別名
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- A CASE OF CARCINOMA OF THE ANAL REGION ASSOCIATED WITH LONG-STANDING ANAL FISTULA
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抄録
症例は30年以上にわたる痔瘻を既往に持つ68歳の女性で, 肛門部痛および腫瘤を主訴に来院した.病変は痔瘻の原発孔と2個の二次口を認め, 12×12cmの腫瘤で, CT検査では多房性で, 一部に外肛門括約筋, および皮膚への浸潤が認められた.手術は, 上方, 下方および側方のリンパ節郭清を付加した直腸切断術を施行した.会陰部では主病巣とともに臀部左側, 会陰部の広範な皮膚病変を切除したのち, 肛門部の皮膚欠損は有茎皮膚弁により形成を施し閉鎖した.両側鼠径リンパ節は浅深部の郭清を行った.痔瘻癌の原発巣は直腸壁外にあり, 長期経過および膿瘍形成により局所病変はきわめて大きいが, 局所の完全な切除により十分な根治が得られる.皮膚の欠損部を有茎皮弁形成術を併用することによって, 広範な病変を充分に切除し, 一期的に創を閉鎖することが出来る.症例は3年を経過した現在, 再発の徴候は認めていない.
収録刊行物
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- 昭和医学会雑誌
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昭和医学会雑誌 58 (3), 285-289, 1998
昭和大学学士会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204833896320
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- NII論文ID
- 130001824126
- 80010617723
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- ISSN
- 21850976
- 00374342
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可