アメーバ性大腸炎の2症例
書誌事項
- タイトル別名
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- AMOEBIC COLITIS, REPORT OF TWO CASES
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抄録
感染源不明の散発性アメーバ性大腸炎の2症例を報告した.症例1は45歳男性.既往歴, 家族歴に特記すべきことなく, 海外渡航歴なし.主訴は下痢, 下血.現症は左下腹部の自発痛と圧痛, 腸雑音の亢進あり.注腸X線検査で直腸からS状結腸における粘膜の不整像とバリウム斑, 横行結腸におけるタコイボびらんの多発を認めたことより, アメーバ性大腸炎を疑った.大腸内視鏡では, 潰瘍性病変の多発を認め, 潰瘍周辺粘膜の浮腫と紅暈を認めた.アメーバ性大腸炎を疑い, 赤痢アメーバ抗体の高値より確定診断を下し, メトロニダゾールの内服により軽快した.症例2は39歳男性.既往歴, 家族歴に特記すべきことなく, 海外渡航歴なし.主訴は下痢, 下血, 体重減少で, 現症は左下腹部の自発痛のみであった.注腸X線検査では直腸に粘膜の不整と淡いバリウム斑の多発が認められた.大腸内視鏡検査でも, 直腸に潰瘍性病変の多発と, 連続性の易出血性粘膜を認めた.潰瘍性大腸炎と診断したが, 治療により軽快せず, 血清赤痢アメーバ抗体の測定で高値を認めたため, アメーバ性大腸炎と診断し, メトロニダゾールを投与し軽快した.本邦では, 海外渡航歴なく同性愛者でもない, 国内散発感染例が増加している.アメーバ性大腸炎は特別な生活歴がなくとも発症することがあり, 下痢, 下血を主訴とする症例では, 所見を検討した上で, アメーバ性大腸炎を鑑別診断に加えて, 積極的に生検, 及び血清学的診断法の活用を行うべきである.
収録刊行物
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- 昭和医学会雑誌
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昭和医学会雑誌 55 (5), 535-541, 1995
昭和大学学士会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204836069248
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- NII論文ID
- 130001825234
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- ISSN
- 21850976
- 00374342
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可