子宮円靭帯から発生した平滑筋腫が捻転を呈した1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of torsion of leiomyoma originating from the round ligament of the uterus
  • 症例報告 子宮円靭帯から発生した平滑筋腫が捻転を呈した1例
  • ショウレイ ホウコク シキュウエン ジンタイ カラ ハッセイ シタ ヘイカツ キンシュ ガ ネンテン オ テイシタ 1レイ

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抄録

概要 子宮円靭帯は発生学的に卵巣導帯の下半部にあたり,解剖学的には平滑筋,結合織,脂肪,血管,リンパ管,神経から構成されている.子宮円靭帯から発生する腫瘍はまれであり,今までにleiomyoma, endometriosis, sarcomaなどが報告されている.今回われわれは子宮円靭帯に発生し,捻転を起こした平滑筋腫の1例を経験したので報告する.症例は39歳未経妊,急激な下腹痛を自覚し当院を受診.造影CTにて骨盤右側に10×7cmの著明な造影効果を伴った腫瘤を認めた.CT所見と臨床症状から卵巣充実性腫瘍の茎捻転と診断し,同日緊急開腹術を施行した.開腹すると子宮円靭帯から発生している鵞卵大の白色充実性腫瘍を認め,腫瘍起始部の子宮円靭帯が360度捻転していた.円靭帯の捻転を解除し,腫瘍摘出術を施行,病理組織診で平滑筋腫と診断された.子宮円靭帯から発生した平滑筋腫について文献的考察を行うとともに,子宮円靭帯から発生した腫瘍における特徴的な造影CT所見について考察した.〔産婦の進歩64(2):137-141,2012(平成24年5月)〕

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