東北地方太平洋沖地震の発生過程：

• 飯尾 能久

  京都大学防災研究所地震予知研究センター

• 松澤 暢

  東北大学大学院理学研究科地震・噴火予知研究観測センター

書誌事項

タイトル別名

• The generation process of the Tohoku earthquake:
• 東北地方太平洋沖地震の発生過程 : なぜM9が発生したのか?
• トウホク チホウ タイヘイヨウオキ ジシン ノ ハッセイ カテイ : ナゼ M9 ガ ハッセイ シタ ノ カ?
• Why did the magnitude 9 event occur?
• なぜ<i>M</i> 9が発生したのか?

抄録

東北地方太平洋沖地震の発生過程を明らかにして，なぜM 9が発生したのかという問題に答えることは，今後の地震発生予測とそれによる災害軽減のために大変重要である．本総合報告では，この最終目的へ向けて，既に公表されている色々な解析結果をレビューし，総合的に考察するとともに，今後の課題を示した．最初に，東北地方太平洋沖のプレート境界断層とその周辺における地震発生場の特徴を，主に非地震性すべりの時空間的な変化に着目して調べた．次に，東北地方太平洋沖地震の地震前，地震時，地震後のすべり分布を調べた．これらの知見に基づき，これまで提案された東北地方太平洋沖地震の発生過程に関するモデルを検証した．その結果，M 9の地震を引き起こした鍵は，海溝近傍においてプレート境界断層が長期間にわたって固着していたことか，あるいは，震源から海溝軸にかけての領域において地震時に動的弱化が起こったことである可能性が高いことが指摘された．

収録刊行物

• 地質学雑誌

  地質学雑誌 118 (5), 248-277, 2012-05-15

  一般社団法人 日本地質学会

キーワード

• asperity
• aseismic slip
• slip deficit
• friction
• pore pressure
• stress

詳細情報

• CRID: 1390001206240354304
• NII論文ID: 130001915321
• NII書誌ID: AN00141768
• DOI: 10.5575/geosoc.2012.0023
• ISSN: 13499963
• ISSN: 00167630
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/00167630
• NDL書誌ID: 023816555
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I023816555
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/118/5/118_2012.0023/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可