ネオジム磁石を用いた四肢・体幹の鉄片除去術の工夫

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タイトル別名
  • Removal of Piece of Iron from the Body by Neodymium Magnet :
  • ネオジム ジシャク オ モチイタ シシ ・ カラダ カン ノ テッペン ジョキョジュツ ノ クフウ
  • A Case Report

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抄録

症例は62歳, 男性. 既往歴は特記すべきものなし. 仕事中にプレス機が破裂し鉄片が無数に四肢・体幹に飛び散ったため当院に救急搬送された. 来院時所見ではバイタル等は問題なく, 鉄片による損傷部位は両上肢および腹部前面であり, 血流障害, 神経障害はなかった. CTおよびレントゲン所見で鉄片異物は内臓に達しているものはなく, 明らかな血腫形成もなかった. 直ちに透視下で異物除去術を試みたが, 異物は辺縁不正で創部より斜めに侵入しており, 筋層深く存在した. 周囲組織に損傷を与えぬように, また可能な限り創部を小さくするため, 創部よりの異物除去を試みネオジム磁石を用いた. 鉄片は直径1 cmの市販のネオジム磁石を清潔操作下で示指先端に入れ, 創部より2つの鉄片除去に成功した. ネオジム磁石を用いた四肢・体幹の鉄片除去術は, 美容上および手術侵襲を少なくする上で有用であった.

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参考文献 (4)*注記

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