当科における頭頸部腺様嚢胞癌症例の検討

  • 二之宮 貴裕
    福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 成田 憲彦
    福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 森川 太洋
    福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 山本 英之
    福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 徳永 貴広
    福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 齊藤 寛
    福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 木村 有一
    福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 藤枝 重治
    福井大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment of adenoid cystic carcinoma in the head and neck: A clinical study

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抄録

当科で1983年4月から2009年12月までに手術を行った腺様嚢胞癌23例(男性12例,女性11例)について検討した。初診時の年齢は28歳から80歳であり,平均64.1歳であった。原発巣は耳下腺7例,顎下腺5例,口腔5例,上顎洞2例,上咽頭2例,中咽頭1例,気管1例であった。対象症例全体の累積10年生存率は69.7%であり,無病生存率は32.9%であった。組織亜型では充実型において生存率,無病生存率が低い傾向にあった。術後放射線療法は,生存率に有意差は認めなかったが,局所制御率を改善させる可能性が示唆された。予防的頸部郭清術は頸部リンパ節再発を制御可能であるが,肺などの遠隔転移により,長期的には予後に影響しない可能性が考えられる。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 21 (3), 297-301, 2012

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (25)*注記

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