手指背部に生じたSyringomatous carcinomaの1例

• 市之川 悠子

  順天堂大学医学部付属練馬病院皮膚・アレルギー科

• 比留間 翠

  順天堂大学医学部付属練馬病院皮膚・アレルギー科

• 町田 裕子

  順天堂大学医学部付属練馬病院皮膚・アレルギー科

• 舟串 直子

  順天堂大学医学部付属練馬病院皮膚・アレルギー科

• 貞政 裕子

  順天堂大学医学部付属練馬病院皮膚・アレルギー科

• 比留間 政太郎

  順天堂大学医学部付属練馬病院皮膚・アレルギー科

• 松本 俊治

  順天堂大学医学部付属練馬病院病理診断科

書誌事項

タイトル別名

• A case of syringomatous carcinoma of the dorsum of the finger

抄録

69歳，女性，主婦。現病歴は，3ヵ月前より左第3指背側のびらんを自覚し，近医でステロイド外用，液体窒素施行するも改善乏しく，紹介受診。現症は，左第3指PIP関節背面に，10×12 mm大，淡紅色，中央がやや陥凹する小豆大の結節が塊状に癒合する腫瘤。肘窩，腋窩のリンパ節は触知せず。病理組織像は，表皮は一部腫瘍の浸潤を認め，真皮全層に索状あるいは不整な腺腔を形成する細胞の浸潤像を認めた。細胞は異型が強く，異常核分裂像や微小な壊死が散見された。以上よりsyringomatous carcinomaと診断，5 mm離し全切除，植皮術を施行。1990年，AbenozaとAckermanは，汗管，汗腔構造を呈する皮膚悪性腫瘍をsyringomatous carcinomaとして一括することを提唱した。本邦では17例目で，本症の特徴は，比較的緩徐な増殖傾向があり，局所破壊的に浸潤するといわれている。

収録刊行物

• Ｓｋｉｎ　Ｃａｎｃｅｒ

  Ｓｋｉｎ　Ｃａｎｃｅｒ 27 (1), 48-51, 2012

  日本皮膚悪性腫瘍学会

キーワード

• Syringomatous carcinoma
• Eccrine sweat glands
• Tumor
• Microcystic adnexal carcinoma
• Eccrine epithelioma
• Basal cell tumor with eccrine differentiation

詳細情報

• CRID: 1390282679311844864
• NII論文ID: 130002149466
• DOI: 10.5227/skincancer.27.48
• ISSN: 18843549
• ISSN: 09153535
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012269968
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可