右室流出路再建 ―Fan─shaped ePTFE valveとbulging sinus付きePTFE conduitの有用性―

  • 山本 裕介
    京都府立医科大学小児医療センター小児心臓血管外科
  • 山岸 正明
    京都府立医科大学小児医療センター小児心臓血管外科
  • 宮崎 隆子
    京都府立医科大学小児医療センター小児心臓血管外科

書誌事項

タイトル別名
  • Right Ventricular Outflow Tract Reconstruction -rationale for the advantage of expanded polytetrafluoroethylene conduit with bulging sinuses and fan-shaped valves-

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抄録

2002年より当教室が右室流出路再建用の人工弁として開発・臨床応用してきたexpanded polytetrafluoroethylene(ePTFE)製3弁付きconduitは, 特に逆流の制御において長期にわたり良好な弁機能を維持するとともに, その再手術回避率は種々の人工弁と比較して優れていることが, 国内多施設共同臨床研究によって示された. この背景として, 石灰化や免疫拒絶反応を回避するePTFE素材の高い生体適合性があり, 免疫活性の高い乳幼児への適用においては特に有利であると考えられただけでなく, 大動脈のバルサルバ洞を摸したbulging sinusと, 半月弁の弁尖形状に倣って扇型(fan-shepe)にトリミングされた弁尖の, それぞれの流体力学的効果が良好な弁機能に寄与することが, 小児右心系模擬回路を用いた実験的検討によって示され, 上記の臨床成績を理論的に裏打ちするものと考えられた.

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