進行胃癌の間接X線における描出能

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  • Detectability of Advanced Gastric Cancer with Indirect Radiography

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抄録

香川県下の間接胃集検発見癌は, 毎年増加しており, その内, 進行癌比率は次第に減少しているが, 偽陰性率は近年増加傾向にある。この実態を解明するために特に最近5年間の105例の進行癌について詳細に検討した。先ず初回発見癌はM, A領域, 小弯に多く, 肉眼型では3型が多く, 深く, 大きい傾向にあった。これに対し, 偽陰性癌ではC領域, 後壁に多く, 肉眼型では2型, 5型が多く, 4型は少なかった。また深達度は浅く, 小さい傾向がみられた。偽陰性癌の再読影で病変はC領域で半立位第2斜位に, M, A領域では二重造影に多く示現されており, 従来からの指摘通り, この撮影体位での慎重な読影を要する。また半数に示現所見がないことより, ペプシノーゲン法併用なども検討が必要であろう。更に, 今後は地域癌登録制度の充実で集検発見癌のより正確な実態把握が可能になるものと思われる。

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