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- 松原 尚志
- Division of Natural History, Museum of Nature and Human Activities Hyogo
書誌事項
- タイトル別名
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- Molluscan fauna of the “Miocene" Namigata Formation in the Namigata area, Okayama Prefecture, southwest Japan
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抄録
岡山県井原地域に分布する “中新統” 浪形層の貝類化石群について分類学的な再検討を行い,本層の地質年代と古地理学的意義について議論した.浪形層は,主部と千手院貝殻砂岩部層(新称),大西礫岩部層(新称)の2部層に区分される.本層から8種の腹足綱,13種の二枚貝綱および1種の掘足綱が得られた.Molopophorus watanabei Otuka, Acila(Truncacila)nagaoi Oyama and Mizuno, Chlamys (Nomurachlamys?)namigataensis (Ozaki)およびIsognomon(Hippochaeta)hataii Noda and Furuichi の産出から,本層の貝類化石年代は後期始新世後期~前期漸新世に改訂される.最新の板鰓類化石のデータおよび予察的なストロンチウム同位体比を考慮すると,本層の年代は後期始新世後期に限られる.本研究および最近の研究から,第一瀬戸内海は異なる時代に存在した2つの海域,すなわち,南で太平洋に面した古第三紀の外海と北西部で日本海と接続していた内湾の中新世の海域,から構成されていたことが示される.したがって日本の新生代地史における「第一瀬戸内海」の概念については再評価される必要がある.Felaniella(Felaniella)namigataensis n. sp. (和名:ナミガタウソシジミ)を含むいくつかの種について,分類学的な記載・議論を行った.
収録刊行物
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- 地質学雑誌
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地質学雑誌 119 (4), 249-266, 2013-04-15
一般社団法人 日本地質学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681218849280
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- NII論文ID
- 130003363931
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- NII書誌ID
- AN00141768
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BC3sXos1ymsL4%3D
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- ISSN
- 13499963
- 00167630
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- NDL書誌ID
- 024638583
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可