書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Solitary Glandular Papilloma in the Peripheral Lung
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抄録
背景.末梢肺に発生した稀な孤立性腺上皮性乳頭腫の1切除例を経験したので,報告する.症例.61歳,女性.他疾患で撮影された胸部CTで右下葉深部に小型腫瘤影が指摘され当科に紹介となった.胸腔鏡補助下小開胸で右S8-9区域切除術が施行され,術中迅速診断で細気管支内に異型を伴わない腺上皮細胞の乳頭状発育が認められたため腺上皮性乳頭腫を疑い,追加切除を行わずに手術を終了した.永久標本の病理組織所見より腺上皮性乳頭腫との確定診断を得た.術後15ヵ月経過し再発はない.考察.本腫瘍の治療は外科的完全切除である.良性疾患であるが,癌合併例も報告されていることから,その切除術式については統一した見解が得られていない.我々は乳頭腫に癌を合併した例はすべて扁平上皮成分の悪性転化であった点を考慮し,術中迅速診断の組織亜型を参考に切除術式を選択して良好な経過を得た.結語.腺上皮性乳頭腫は肺機能を温存した縮小手術の適応としても良いと考えられた.<br>
収録刊行物
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- 肺癌
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肺癌 53 (2), 150-153, 2013
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204682900608
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- NII論文ID
- 130003366336
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- ISSN
- 13489992
- 03869628
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可