自律型インスリン投与デバイスを目指したグルコース応答ゲルの開発

  • 松元 亮
    東京医科歯科大学 生体材料工学研究所
  • 石井 武彦
    東京大学大学院 工学系研究科
  • 片岡 一則
    東京大学大学院 工学系研究科 東京大学大学院 医学系研究科
  • 宮原 裕二
    東京医科歯科大学 生体材料工学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Glucose-Responsive Gel for Self-Regulated Insulin Delivery System
  • ジリツガタ インスリン トウヨ デバイス オ メザシタ グルコース オウトウ ゲル ノ カイハツ

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抄録

今日、インスリン依存型糖尿病の対症療法としては、患者自身によるインスリン頻回注射がもっとも一般的である。しかしながら、この方法は、患者の生活の質(QOL: Quality of Life)を著しく損なううえ、正確な用量設定も困難であり、長期的な血糖値管理の目的を満足するものではない。このような背景から、グルコースオキシダーゼやレクチンを利用して自律型(フィードバック型)のインスリン供給システム、いわば“人工膵臓”を工学的につくる試みが多くなされてきた。ところが、これらタンパク質由来の物質は、変性や細胞毒性のために長期使用や保管が困難であり、いずれも実用には至っていない。本稿では、合成分子を組み上げて得られる「ボロン酸ゲル」を用いてこれを代替する筆者らの取り組みを中心に概説する。

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参考文献 (23)*注記

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