日本における農薬等の急性参照用量設定の基本的考え方

  • 吉田 緑
    国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター病理部
  • 鈴木 大節
    国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター病理部
  • 松本 清司
    信州大学ヒト環境科学研究支援センター
  • 代田 眞理子
    麻布大学獣医学部動物応用科学科比較毒性学研究室
  • 井上 薫
    国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター病理部
  • 高橋 美和
    国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター病理部
  • 森田 健
    国立医薬品食品衛生研究所安全情報部
  • 小野 敦
    国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター総合評価研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Basic Principles for Setting Acute Reference Dose, ARfD in Japan
  • ニホン ニ オケル ノウヤク トウ ノ キュウセイ サンショウ ヨウリョウ セッテイ ノ キホンテキ カンガエカタ

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抄録

ヒトが農薬等を24時間以内に経口摂取した場合の急性暴露による悪影響の指標として急性参照用量(Acute Reference Dose; ARfD)を設定する基本的考え方をSolecki et al.(2005)の指針を基にまとめた.ARfDの評価はすべての農薬を対象とし,急性影響とは単回投与で発現する毒性を指す.カットオフ値以上であればARfD設定の必要はないと判定すべきである.基本的にはすべての人を対象として,得られるすべての試験のデータから,ARfDの設定根拠となる試験のうち,最も低い無毒性量に基づきARfDを設定すべきである.特に発達期における臨界期に留意すべきである.安全係数は慢性暴露影響指標である一日摂取許容量と同様とする.ヒトのデータがある場合にはそのデータを重視すべきである.

収録刊行物

  • 食品衛生学雑誌

    食品衛生学雑誌 54 (4), 331-334, 2013

    公益社団法人 日本食品衛生学会

参考文献 (3)*注記

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