(プロ)レニン受容体と腎疾患

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タイトル別名
  • (Pro) Renin Receptor and Renal Disease
  • 医学と医療の最前線 (プロ)レニン受容体と腎疾患
  • イガク ト イリョウ ノ サイゼンセン (プロ)レニン ジュヨウタイ ト ジンシッカン

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抄録

レニンやプロレニンに結合する(プロ)レニン受容体[(P)RR]は,脳,心臓,腎臓など全身の重要臓器に広く分布し,プロレニンを活性化して組織アンジオテンシンII産生に関与する.また,レニンやプロレニンによる(P)RR刺激は細胞内シグナルが惹起し,腎疾患の発症と進展へのこれら(P)RR作用の関与が示唆されている.一方,腎糸球体上皮細胞において,(P)RRのATP6AP2部分は生理的に液胞型プロトンATPaseの形成と機能維持に必須な役割を担っており,液胞型プロトンATPaseが調節するオートファゴソーム内のpHを調節してオートファジーが正常に働くよう貢献している.オートファジーは腎糸球体上皮細胞障害に対し保護的に働く機構であるため,今後,プロレニンの活性化を抑制しつつ(P)RRのATP6AP2部分を維持あるいは増強するような分子標的治療の開発が望まれる.<br>

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