永久型下大静脈フィルターの破損状況の検討—TrapEaseフィルターとGreenfieldフィルターの比較—

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タイトル別名
  • Frequent Fracture of Inferior Vena Cava Filters: Comparing between Greenfield and TrapEase Inferior Vena Cava Filters

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抄録

●要  約:【背景】肺血栓塞栓症予防のため下大静脈フィルター留置が行われているがフィルターによる合併症の報告も認められる.当院におけるGreenfieldとTrapEaseフィルター留置例において長期経過観察を行いフィルター破損や合併症の有無について検討した.【方法】1998年から2006年に永久型フィルターを挿入した症例(Greenfield群7例,TrapEase群20例)を対象とし腰椎単純写真とCT立体構築画像を用いてフィルター破損や合併症の有無について検討した.【結果】Greenfield群では破損を認めなかったがTrapEase群では10例の破損を認めた.しかし両群においてフィルターに関連した合併症は認められなかった.【考察】フィルター破損の原因は椎体や大動脈による圧迫であり2方向単純写真やCT立体構築画像による評価が有用であった.GreenfieldフィルターはTrapEaseフィルターに比べ周囲からの圧迫を受けにくい構造である可能性が示唆された.【結語】TrapEaseフィルターはGreenfieldフィルターに比べ高率に破損を認め,破損の評価には2方向単純写真が有用である.

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 24 (3), 311-316, 2013

    日本静脈学会

参考文献 (47)*注記

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