同種造血幹細胞移植後ヒトヘルペスウイルス6型脳炎の急性期症状の緩和としてステロイドパルス療法の有用性が示唆された2例

DOI
  • 藤島 眞澄
    秋田大学医学部附属病院 血液・腎・膠原病内科
  • 藤島 直仁
    秋田大学医学部附属病院 輸血部
  • 道下 吉広
    秋田大学医学部附属病院 血液・腎・膠原病内科
  • 奈良 美保
    秋田大学医学部附属病院 血液・腎・膠原病内科
  • 亀岡 吉弘
    秋田大学医学部附属病院 血液・腎・膠原病内科
  • 吉岡 智子
    秋田大学医学部附属病院 血液・腎・膠原病内科
  • 田川 博之
    秋田大学医学部附属病院 血液・腎・膠原病内科
  • 高橋 直人
    秋田大学医学部附属病院 血液・腎・膠原病内科
  • 廣川 誠
    秋田大学医学部附属病院 腫瘍情報センター
  • 澤田 賢一
    秋田大学医学部附属病院 血液・腎・膠原病内科

書誌事項

タイトル別名
  • Effective Steroid Pulse Therapy for mitigate the acute phase symptoms of Human herpesvirus 6 encephalitis after allogenic hematopoietic stem cell transplantation: experience of two cases

この論文をさがす

抄録

同種造血幹細胞移植後のhuman herpesvirus 6(HHV-6)脳炎に対してステロイドパルス療法の有用性が示唆された2症例を経験した。骨髄異形成症候群に対する非血縁者間同種骨髄移植症例,および急性骨髄性白血病再発に対する非血縁者間同種臍帯血移植症例で,ともに脳炎発症に先立ちpre-engraftment immunoreaction(PIR)がみられた。抗ウイルス薬(ganciclovir,foscarnet)の投与と並行してステロイドパルス療法を行ったところ意識障害の早期改善が得られたが,それぞれ脳血管障害,重症移植片対宿主病(graft versus host disease,GVHD)によりHHV-6脳炎発症から15 ヵ月後,4 ヵ月後に死亡した。単純ヘルペスウイルス脳炎等に対してはステロイドの有用性が報告されているが,造血幹細胞移植後のHHV-6 脳炎における効果は現時点では不明であり,貴重な症例と考えられた。また,移植後HHV-6 脳炎の長期的予後改善には急性期の治療と,GVHD や感染症などに対する合併症治療も非常に重要と考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ