ICG静注による術中蛍光血管造影を用いた新しい下肢虚血の定量評価

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タイトル別名
  • A novel quantitative evaluation of lower limb ischemia with intraoperative fluorescence angiography by intravenous ICG
  • ICG ジョウチュウ ニ ヨル ジュッチュウ ケイコウ ケッカンゾウエイ オ モチイタ アタラシイ カシキョケツ ノ テイリョウ ヒョウカ

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抄録

今回われわれは,糖尿病性足部壊疽や虚血性皮膚潰瘍を対象に,術中蛍光血管造影(indocyanine green angiography: IA)を用いて,栄養血管領域を可視化し,局所の組織血流を定量評価し,虚血肢の切断や壊死組織のデブリードマンの範囲を術中に診断,評価した.結果,全例で局所の組織血流の可視化が可能であり,デブリードマン後の創閉鎖手段として,足趾切断術および植皮術を施行できた.本法は,足病変のデブリードマンや断端形成術に対して,直接的に壊死部の局所循環を観察する補助手段となると考える.また,perfusion timeは,虚血肢の評価となりうる新たな計測法として可視化と定量化で評価することができると考える.足関節上腕血圧比(ankle brachial index: ABI),皮膚灌流圧(skin perfusion pressure: SPP)等の術前血流評価に加えて,手術直前や手術中に,対象となる組織の灌流状態を視覚的に,かつ数値として得ることによって,より正確な組織情報を得ることができ,より最小侵襲で手術を行うことができることは大きな利点と考える.

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