肝細胞癌と鑑別が困難であったreactive lymphoid hyperplasiaの1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of reactive lymphoid hyperplasia of liver mimicking hepatocellular carcinoma: A case report
  • 症例報告 肝細胞癌と鑑別が困難であったreactive lymphoid hyperplasiaの1例
  • ショウレイ ホウコク カン サイボウガン ト カンベツ ガ コンナン デ アッタ reactive lymphoid hyperplasia ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

71歳女性.平成23年黒色便を主訴に受診し,食道静脈瘤破裂と診断し内視鏡的静脈瘤結紮術を施行した.その後肝腫瘤を認め精査目的で入院した.USで腫瘤は描出できず,CTAPで低吸収域,CTHAで早期濃染される境界明瞭な腫瘤として描出された.しかしCTHA造影後期相でコロナ濃染を認めず,EOB造影MRI検査肝細胞相でも腫瘤が典型的な肝細胞癌ほど低信号を示さなかったためSingle level dynamic CTHA(SL-CTHA)を施行した.SL-CTHAでは中心部の一部を除き腫瘤全体が濃染された.肝細胞癌が否定できず腹腔鏡下肝S6部分切除術・胆嚢摘出術を施行した.特発性門脈圧亢進症及び中心部の一部に線維化を含むreactive lymphoid hyperplasia(RLH)と診断した.RLHは稀な疾患で,SL-CTHAが鑑別の一助になると考えられ,若干の文献的考察をふまえて報告する.

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 54 (11), 755-764, 2013

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (5)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ