特発性脳脊髄液漏出症に対する経椎間孔的硬膜外自家血パッチの経験

書誌事項

タイトル別名
  • Transforaminal epidural blood patch for a spontaneous cerebrospinal fluid leak: a case report
  • 症例 特発性脳脊髄液漏出症に対する経椎間孔的硬膜外自家血パッチの経験
  • ショウレイ トクハツセイ ノウ セキズイエキ ロウシュツショウ ニ タイスル ケイ ツイカンコウテキコウマク ガイ ジカ ケツ パッチ ノ ケイケン

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抄録

患者は47歳の男性.起立性頭痛,嘔気,耳閉感が出現し,硬膜下血腫穿頭除去術を2回受けた後に当院を受診した.CT脊髄造影で広範囲に造影剤漏出を認めたため,特発性脳脊髄液漏出症と診断しC7/Th1,Th11/12間の2カ所から椎弓間的硬膜外自家血パッチを施行した.いったん退院となったが,自覚症状の再燃,造影脳MRI所見の残存を認めたため,再度CT脊髄造影を施行したところ,造影剤の漏出を認めた.硬膜外腔背側の癒着を考慮し,左右両側からの経椎間孔的硬膜外自家血パッチ(transforaminal epidural blood patch:T-EBP)を予定した.右T-EBP施行後は脊椎CTで神経根周囲,腹側硬膜外腔への自家血の広がりを認めた.左T-EBPは肋間神経造影となったため中止し,C7/Th1から椎弓間的自家血パッチを施行した.その後,症状,造影脳MRI所見の改善を認め寛解と判断した.今回の経験よりT-EBPは有効な治療法となる可能性がある.

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