金属酸化物によるデカメチルシクロペンタシロキサンの除去

  • 菅野 周一
    株式会社日立製作所日立研究所
  • 川嵜 透
    日立GEニュークリア・エナジー株式会社日立事業所
  • 松原 宏文
    日立GEニュークリア・エナジー株式会社日立事業所
  • 原 賢二
    北海道大学触媒化学研究センター
  • 福岡 淳
    北海道大学触媒化学研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Removal of Decamethylcyclopentasiloxane by Metal Oxide
  • キンゾク サンカブツ ニ ヨル デカメチルシクロペンタシロキサン ノ ジョキョ

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抄録

酸素および高濃度水蒸気共存下でのPt/Al2O3触媒による水素酸化反応において,反応ガス中に揮発性低分子シロキサン(デカメチルシクロペンタシロキサン(D5))が存在すると,触媒表面にD5が吸着して水素酸化率が低下した.高い触媒活性を維持するため,反応ガスを各種金属酸化物(除去材),触媒の順で接触させ,触媒を通過した後のガス中の水素濃度経時変化を調べた.その結果,各種除去材がD5を反応ガス中から除去し,触媒の水素酸化率低下を抑制することがわかった.特に,ZrO2, メソ多孔体であるSBA-15やMCM-41は高いD5除去性能を示し,Si–O骨格にZr, Tiを組み込んだZr-SBA-15, Ti-SBA-15は新規な酸点が発現し,SBA-15の除去性能を向上した.Zr-SBA-15をコートしたハニカムのみを用いたD5除去試験において,ハニカムを通過したガス中に未分解のD5とCH4が検出された.ハニカムに流通させたD5と,未分解のD5とCH4でハニカム前後の炭素収支がほぼ100%となり,D5は加水分解して除去されていることを確認した.アレニウスプロットから加水分解反応の次数はD5濃度に対し一次であった.

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参考文献 (5)*注記

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