クラスII型PI3キナーゼC2αによる血管内皮シグナリング調節機能の蛍光ライブイメージング解析

  • 吉岡 和晃
    金沢大学医薬保健研究域医学系血管分子生理学
  • 多久和 典子
    金沢大学医薬保健研究域医学系血管分子生理学 石川県立看護大学看護学科健康科学
  • 岡本 安雄
    金沢大学医薬保健研究域医学系血管分子生理学
  • 多久和 陽
    金沢大学医薬保健研究域医学系血管分子生理学

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of PI3K-C2α-mediated endothelial signaling using live-cell fluorescence imaging

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抄録

脂質リン酸酵素であるホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)ファミリーは多岐に渡る生理作用を発揮する.クラスI型PI3KはVEGFなどの血管新生因子により活性化され,血管新生に必須である.これまで機能が不明であったクラスIIα型PI3K(C2α)は,その臓器特異的ノックアウトマウスの解析から,発生期・生後の生理的および病的(虚血・腫瘍)血管新生ならびに血管恒常性維持に重要な役割を果たすことが明らかとなった.更に我々が構築した共焦点マルチカラー・ライブセルイメージングシステムを用いた観察から,血管内皮細胞においてC2αは細胞内小胞輸送の制御を介して,VE-カドヘリンをはじめとする積荷分子の経小胞輸送と内皮細胞間接着構造の形成,ならびに小胞膜上での低分子量Gタンパク質Rhoなどのシグナル伝達に関与し,血管新生・恒常性維持に必須であることが解明された.

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