脾梗塞を契機に診断された感染性心内膜炎を合併した若年シェーグレン症候群の1例

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  • Infectious endocarditis with splenic infarction diagnosed Sjogren syndrome : a case report

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抄録

症例:26歳,女性.<br> 現病歴:23歳時シェーグレン症候群と診断され通院していたが自己中断していた.2011年6月上旬より39℃の発熱を認めるようになり,5日後内科を受診した.関節痛以外の症状を認めず対症療法となったが,8日後左側腹部痛を認めたため再受診した.腹部造影CTで脾梗塞と診断され入院となった.来院時心エコーでは明らかな疣贅,逆流を認めなかったが,第3病日施行した心エコーで僧帽弁後尖に疣贅を疑う所見を認めた.入院時時施行した血液培養3セットよりStreptococcus agalactiae(Group B)が検出された.感染性心内膜炎と診断し,抗生物質による保存的治療で心内膜炎は改善した.歯牙齲触を認め,サクソンテストは陽性であり,シェーグレン症候群による齲歯が原因であると示唆された.<br> 結語:齲歯を認めるシェーグレン症候群若年女性が,脾梗塞を契機に感染性心内膜炎と診断された稀な1例を経験した.<br>

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 44 (12), 1563-1568, 2012

    公益財団法人 日本心臓財団

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