直腸癌に対する低位前方切除術後に発生した尿管卵管瘻の1例

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タイトル別名
  • URETERO-FALLOPIAN FISTULA SECONDARY TO LOW ANTERIOR RESECTION FOR RECTAL CANCER
  • 症例報告 直腸癌に対する低位前方切除術後に発生した尿管卵管瘻の1例
  • ショウレイ ホウコク チョクチョウガン ニ タイスル テイイ ゼンポウ セツジョ ジュツゴ ニ ハッセイ シタ ニョウカンランカンロウ ノ 1レイ

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抄録

71歳,女性.直腸癌に対する低位前方切除術後18日目に下腹部痛と尿失禁を主訴に受診した.腹部CTとMR urographyでは右水腎症,右骨盤内嚢胞状腫瘤,子宮留水腫を認めた.PETでは拡張した右上部尿路に連続して拡張した右子宮付属器と子宮を認め,特徴的な所見を示した.生化学的検査結果は血清Crが1.06 mg/dL,子宮留水腫吸引液のCrが6.15 mg/dLであり,本症例は尿管卵管瘻と診断された.尿管ステントによる保存的療法が不可能であったため,右尿管尿管再吻合術および子宮付属器切除術を施行した.術中所見では拡張した右尿管と卵管が強固に癒着しており,尿管狭窄部に直腸癌手術時の結紮糸を認めた.摘出した子宮と付属器の病理組織学的所見では子宮内膜症と付属器の炎症所見を認めた.術後3カ月目の検査で尿失禁と尿管閉塞,尿管卵管瘻の消失を確認した.

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参考文献 (10)*注記

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