食品酵母<I>Candida utilis</I>を用いて調製された短鎖ローカストビーンガムの凍結保護活性

• 河原 秀久

  関西大学化学生命工学部生命・生物工学科

• 徳野 悠祐

  関西大学化学生命工学部生命・生物工学科

• 阪本 匡章

  関西大学化学生命工学部生命・生物工学科

• 小幡 斉

  関西大学化学生命工学部生命・生物工学科

• 鈴木 雅之

  物産フードサイエンス株式会社

• 槇島 聡

  物産フードサイエンス株式会社

• 裏地 達哉

  物産フードサイエンス株式会社

書誌事項

タイトル別名

• Cryoprotective Activity of Shortened Locust Bean Gum Prepared by Using Food Yeast <I>Candia utilis</I>

抄録

種々の食品酵母株のスクリーニングテストによって, Candida utilis NBRC1086がローカストビーンガム (LBG) 培地で生育できることが明らかになった.C.utilisは, 0.5% (w/v) LBG, 0.3% (w/v) (NH₄) ₂SO₄, 0.02% (w/v) MgSO₄・7H₂O, 0.01% (w/v) Yeast extract, 0.15% (w/v) NaH₂PO₄, 0.1% (w/v) KH₂PO₄を含むLBG培地 (pH5.0) で, 24時間培養された.また, C.utilisは, 培地中にβ-マンノシダーゼを生産することによってLBG (300kDa) を短鎖LBG (120kDa) に分解していた.各々のLBGは, ゲルろ過クロマトグラフィによって分離された.短鎖LBGの単一性はペーパークロマトグラフィとGPC分析によって確認された.短鎖LBGの酸加水分解物のマンノースとガラクトース比は, 2.8: 1であった.精製した短鎖LBGは, 50μg/ml濃度で高い凍結保護活性 (100%) を示し, LBGやマンナンおよび他の糖よりも高い活性であった.この凍結保護活性は乳酸脱水素酵素とアルコール脱水素酵素に特異的であった.精製短鎖LBGのCP50は, 8.3×10nMであり, この値は牛血清アルブミンの約5分の1であった.また, 精製した短鎖LBGは, 冷凍液卵を安定化させることも確認できた.我々は, 短鎖LBGが多様な冷凍食品に対して凍結保護剤の可能性をもっていると期待している.

収録刊行物

• 日本食品工学会誌

  日本食品工学会誌 9 (4), 289-295, 2008-12-15

  Japan Society for Food Engineering

キーワード

• cryoprotective activity
• <I>Candida utilis</I>
• locust beam gum

詳細情報

• CRID: 1390001204492332032
• NII論文ID: 130003840552
• DOI: 10.11301/jsfe2000.9.289
• ISSN: 18845924
• ISSN: 13457942
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsfe2000/9/4/9_4_289/_pdf
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可