軟骨プロテオグリカンのメトリザマイド密度勾配超遠心法による分画

DOI
  • 中村 博行
    北海道大学歯学部口腔外科学第一講座 北海道大学歯学部予防歯科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Fractionation of Cartilage Proteoglycans by Me trizamide Density Gradient Ultracentrifugation
  • I. On the Application of Metrizamide
  • 第1報メトリザマイドによる分画方法について

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抄録

プロテオグリカン (PG) の単離, 精製法としてCsCl密度勾配平衡超遠心法が広く用いられているが, この方法には多くの問題点がある。<BR>非イオン性溶質であるMetrizamide (MTZ) を, CsClの代わりに用いるための実施条件を求めた。3M MgCl2抽出した粗軟骨PGを試料とした。スイングローター (日立RPS40T) を用い2.5, 5, 10, 15, 20, 25, 30, 40, 50, 60%のMTZ濃度の5.5M GuHCl, 0.15 M酢酸カリ, pH 6.3溶液 (GuHCl-KAc液) を重層し, さらにGuHCl-KAc液にとかした粗PGを重層し48時間, 14℃, 36, 000rpmで超遠心した時, PGは1.2-1.3g/mlに鋭い浮遊バンドを作った。コンドロイチン硫酸A, B, C, ヒアルロン酸, PGのプロテアーゼ消化物は, 1.1-1.2g/mlに分布しPGとはほとんど完全に分離された。アングルローター (日立RP55) 使用の場合も4, 13, 23, 35, 55%のMTZ溶液を重層し44時間, 14℃, 38, 000rpmで超遠心した時によい結果を得た。したがって, MTZ法はCsCl法よりも有用である。

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