バイオディーゼル燃料製造のための半回分式無触媒アルコリシス反応

  • 山崎 理恵
    (独) 農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所食品工学研究領域 東京大学大学院農学生命科学研究科
  • 岩本 悟志
    (独) 農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所食品工学研究領域
  • 鍋谷 浩志
    (独) 農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所食品工学研究領域
  • 小坂田 潔
    アイシーエス株式会社
  • 宮脇 長人
    石川県立大学生物資源環境学部食品科学科
  • 相良 泰行
    東京大学大学院農学生命科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Noncatalytic Alcoholysis of Oils for Biodiesel Fuel Production by a Semi-batch Process

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抄録

近年, 動植物油脂から製造されるバイオディーゼル燃料 (BDF) は, 軽油代替燃料として有望視されている.BDFの製造には, アルカリ触媒によるアルコリシス反応を用いた植物油からの脂肪酸メチルエステル (FAME) の生成が広く用いられている.しかしながら, このプロセスでは, 生成物の精製と触媒の回収に大きな費用を要する.本研究においては, 過熱メタノール蒸気を連続的に油相中に吹き込むことにより, 触媒を一切用いることなくFAMEを生成する新しいリアクタを開発した.開発したリアクタを用いて, 反応温度, メタノール供給速度, 操作圧力, 撹拌速度および初期の油相体積が反応速度に及ぼす影響を評価した.FAMEの流出速度は, 反応温度290℃において最大となり, メタノール供給速度および初期の油相体積とともに増大した.また, 反応圧力および撹拌速度の増大は, FAMEの流出速度を減少させた.各反応条件の影響を評価することにより, リアクタの性能向上に向けての有用な指針を得ることができた.

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参考文献 (14)*注記

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