コトリハナダニ寄生によるカナリヤの呼吸器ダニ症

書誌事項

タイトル別名
  • Respiratory Acariasis Due to <I>Sternostoma tracheacolum</I> in Caged Canaries
  • コトリハナダニ寄生によるカナリヤの呼吸器ダニ病
  • コトリハナダニ キセイ ニヨル カナリヤ ノ コキュウキ ダニビョウ
  • Respiratory Acariasis Due to Sternostoma tracheacolum in Caged Canaries

この論文をさがす

抄録

約600羽のカナリヤを飼育する繁殖場で, 群飼されていた約400羽のうち約30%に, さえずり障害, その他慢性の呼吸器障害を示す疾病が発生した. 病理学的検査をした9羽のうち6羽の肺の血液加寒天ローソク培養では細菌の発育はなく, 血清ニューカッスル抗体価は10倍以下, マイ灘プラズマ (MgおよびMs) 抗体は陰性であった.<BR>共通した組織病変は上部気道, 気管, 肺気管支粘膜に上皮の腫大増生, 分泌活性, 粘膜の皺襲形成, 固有層の線維性増生, 円形細胞浸潤および気管支腔内への肉芽組織の侵入突出など, 慢性炎症が認められた. 粘膜病変は気道内に寄生するダニの認められる部位でより強調された.<BR>病巣から採取したダニは中気門類, ハナダニ科, Sternostoma tracheacolumと同定され, わが国での分布が初めて確認され, 和名をコトリハナダニと新称された.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ