若齢牛の大脳皮質壊死症

書誌事項

タイトル別名
  • Cerebrocortical Necrosis in Young Cattle
  • ジャクレイ ウシ ノ ダイノウヒシツ エシショウ

この論文をさがす

抄録

神経症状が認められた若齢ホルスタイン牛8頭の脳脊髄を病理組織学的に観察した.大脳皮質には広範な層状壊死がみられ, 進行したものでは皮質全層の神経細胞が壊死に陥っていた.神経細胞は好酸性となり, 胞体の萎縮, 核濃縮がみられ, いわゆる虚血性変性の像であった.また, 壊死部およびその周囲には多数の喰細胞の集籏がみられ, 一部では融解除去の結果, 嚢胞状となっているところもあった.神経細胞の壊死は大脳皮質のほか, 終脳核, 視床, 黒質, 中脳蓋, 小脳虫部において認められた.これらの所見に加えて, 発症年齢が5~12カ月齢で, 散発的に発生がみられることなどから, 本症は大脳皮質壊死症あるいは脳灰白質軟化症と考えられた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ