高等植物における葉令と耐乾性との関係 II
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- 高沖 武
- 広島大学理学部植物学教室
書誌事項
- タイトル別名
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- Relationship between Drought Tolerance and Aging in Higher Plants
- II. Some Enzyme Activities
- 酵素活性
抄録
含水量の異なる土壌に栽培した飼料ササゲの葉から粗酵素液を調整し, 土壌水分の差および葉齢の差による酵素活性の相違を6種類の酵素について比較したところ, α-アミラーゼ, β-アミラーゼ, およびカタラーゼは適湿区で活性が最も高く, それより乾燥しても多湿でも活性は低下する. 葉齢については中間のものが若いものや老令のものに比べて活性が高い. アミロホスホリラーゼ,ホスホモノエステラーゼは乾燥区のものほど, また若い葉ほど活性が高い. パーオキシダーゼ活性は土壌水分による差が顕著でないがやや乾燥区の方が低く, 葉令については若い葉ほど低い.<br>これらのことから, 乾燥に順致することによって植物はその植物の若い細胞がもっている性質を帯びてくるものと考えられる.
収録刊行物
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- 植物学雑誌
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植物学雑誌 81 (960), 297-309, 1968
公益社団法人 日本植物学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204223604608
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- NII論文ID
- 130004077064
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- ISSN
- 21853835
- 0006808X
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可