ニッケル触媒重合ポリブタジエンの分子量ジャンプ反応

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タイトル別名
  • A Novel Molecular Weight Jump Reaction of Polybutadiene Catalysed by Nickel

抄録

ポリジエンの分子量およびMooney粘度が増大する,いわゆる“分子童ジャンプ反応”が,ニッケル有機化合物~ 三フッ化ホウ素エーテラート~ トリアルキルアルミニウム触媒により得られたポリブタジエンに,少量のスチレン(a)および臭化 t-ブチル(b)を添加し,120~160℃のような高温下(c),ブタジエンの重合に使用したニッケル触媒が未失活の状態で(d)反応させることにより達成される。<BR>上述の(a)~(d)の条件は,本反応達成上必須であり,このうちの一つが欠いても反応は起こらない。<BR>生成重合体は,反応条件を選択することにより, 約2~3倍のMooney粘度のものが得られるが,微量のスチレン単位を含み,ゲルを有しない。その分子量分布は,反応前のポリブタジエンにくらべ,高分子量側が増大していることを示す。また, 生成重合体は油展可能であり,油展ボリブタジエンとして使用できる。<BR>本反応は,活性ニッケル触媒を介しての,ポリブタジエン末端に結合したスチリルラジカル同志のラジカルカップリング反応により進行するものと推定される。

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