銅(II)イオン選択性電極を用いる銅と亜鉛の逐次電位差滴定

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タイトル別名
  • Successive Potentiometric Titration of Copper(II) and Zinc(II) by Use of a Copper(ll) Ion-Selective Electrode

抄録

銅(II)イオン選択性電極を指示電極として,銅(II)イオンを3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミン四酢酸(通称エチレングリコールビス(2-アミノエチルエ-テル)四酢酸,以下EGTA,またはYと略記する)で電位差滴定すると,酢酸塩緩衝溶液(pH-4)中では,二核錯体Cu2,Yの生成に基づく終点が得られ,アンモニア緩衝溶液(pH-9)中では通常のCuY錯体の生成による終点が得られる。これらの結果を利用して銅(II)と亜鉛(II)の分別滴定を試みた。すなわち,酢酸塩緩衝溶液(pH-4)中の滴定で第1の終点が得られたのち,被滴定液にアンモニア緩衝溶液を加えてpHをおよそ9に調節し,第2の終点が得られるまで滴定をつづける。第1の終点から銅の半量が,第2の終点から銅と亜鉛の合計量が求められる。銅(II)と亜鉛(II)をモル比1:9-9:1で含む合成試料中(全濃度はおよそ2mmoldm-3)の両者を分別滴定できた。さらにコバルト(II),ニッケル(II),カドミウム(II),マンガン(III),鉄(III),アルミニウム(III)およびスズ(IV)の影響について検討した。

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被引用文献 (1)*注記

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