(+)-ネガマイシンの立体選択的不斉合成

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タイトル別名
  • Stereocontrolled Synthesis of (+)-Negamycin by 1, 3-Asymmetric Induction
  • + ネガマイシン ノ リッタイ センタクテキ フセイ ゴウセイ
  • (+)‐ネガマイシンの立体選択的不斉合成

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抄録

緑膿菌を含むグラム陰性菌およびその耐性菌に対し強い抗菌力をもつネガマィシンを酵素化学的なアプローチをとることにより高選択的かつ効率的に合成することに成功した。<BR>ネガマイシンは3,6-ジアミノ-5-ヒドマキシヘキサン酸(δ-ヒドロキシ-β-リシン)と(1-メチルビドラジノ)酢酸とからなるジペプチドでδ-ヒドロキシ-β-リシン部分に二つの不斉炭素が存在する。このうち3R一絶対構造はプロキラルなジエステル,3-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)グルタル酸ジメチルエステルの不斉酵素加水分解反応によりつくり出した。残る5R-ヒドロキシル基の導入は新たに開発したヨードシク胃カルバミド酸エステル化反応による1,3-不斉誘起により達成できた。すなわち,酵素反応で得られたキラルな半エステル,(35)-3-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)グルタル酸モノメチルエステルをホモアリルアミン.(3R)-3-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-ヘキセン酸t-ブチルエステル,に変換し.そのN-(t-ブチルジメチルシリル)誘導体にヨウ素を作用させると高い立体選択性でヨードシクロカルバミド酸エステル化反応が進行し希望する5 -シクロカルバマートが得ちれた。さらに官能基を変換し,重要中間体(3R,5R)-6-アジド-3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-5-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)ヘキサン酸を経由しネガマイシンを合成した。

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