ポリ(α-アミノ酸)膜と細胞との相互作用

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タイトル別名
  • Interaction between Poly(α-amino acid) Membranes and Celi
  • ポリ アルファ アミノサン マク ト サイボウ ト ノ ソウゴ サヨウ
  • Interaction between poly(.ALPHA.-amino acid) membranes and celi.

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抄録

L-アミノ酸からなる非荷電性の重合体を合成し,これらの重合体膜と細飽との相互作用を細胞培養法により検討した。調製したポリ(α-アミノ酸)はいずれもα-ヘリックス構造を主体としており,骨格構造が同じであるため,初期細胞付着率,細胞増殖速度および走査型電子顕微鏡観察による細胞付着形態に関する試料間の差はおもに側鎖の化学構造に起因すると考え,実験結果を考察した。酸化ポリメチオニン,ロイシン含有疎水性共重合体,3-アミノ-1-プロパノールで処理したポリグルタミン酸ベンジルでは,初期細胞付着率がいちじるしく低く,細胞は糸状足を伸ばさず,寄り集まって塊状の形態をしていた。これに反して3-アミノ-1-プロパノールで処理したロイシンーグルタミン酸ベンジル共重合体,グルタミン酸メチル-グルタミン酸ベンジル共重合体,ポリメチオニンでは,細胞付着率が高く,細胞は糸状足をだして十分に広がった形態をしていた。ポリアミノ酸の水に対する接触角が60~70度の範囲で初期細胞付着率が極大となり,接触角がそれより大きくても小さくても細胞付着率が低下する傾向が見いだされた。また,初期細胞付着率の高い試料ほど細胞増殖速度が遅いという関係が見いだされた。

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