Brugada症候群の臨床電気生理学的特徴

• 大江 透

  岡山大学大学院医歯薬学総合研究科循環器内科

書誌事項

タイトル別名

• <I>Electrophysiological characteristics in patients with Brugada syndrome</I>

抄録

Brugada症候群の主な電気的異常は右室流出路に限局していると考えられているが, 洞結節や心房の電気的異常も報告されている.ここでは, 著者の施設で施行してきたBrugada症候群における臨床電気生理学的検査の結果を中心に紹介する.修正洞結節回復時間は正常範囲であったが, 洞房伝導時間は半数以上の患者で軽度に延長していた.心房細動を有する患者が多く, 心房受攻性 (fragmented atrial activity zoneの拡大, 心房間伝導時間の延長) が亢進していた.心腔内電位の検討では右室流出路の心外膜側に限局して異常電位が記録された.この異常電位は加算平均心電図の後電位に対応していた.また, 興奮回復間隔 (activation recovery interval) の検討では, 右室心外膜側のほうが心内膜側に比べて延長していた.この所見は体表面心電図の右室流出路誘導のT波陰転と関連していた.

収録刊行物

• 心電図

  心電図 25 (Suppl4), 5-10, 2005

  一般社団法人　日本不整脈心電学会

キーワード

• Brugada症候群
• 心房vulnerability
• 異常電位
• 陰性T波

詳細情報

• CRID: 1390001204773242496
• NII論文ID: 130004245360
• DOI: 10.5105/jse.25.suppl4_5
• ISSN: 18842437
• ISSN: 02851660
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可