慢性呼吸器感染症に対する Cipronoxacin の臨床的検討

書誌事項

タイトル別名
  • CLINICAL STUDIES ON CIPROFLOXACIN IN CHRONIC RESPIRATORY TRACT INFECTION

抄録

ピリドンカルボン酸系合成抗菌剤Ciprofloxacin (CPFX) を慢性呼吸器感染症83例 (有効性評価対象68例) に1回200mg, 1日3回, 14日間以上経口投与した。急性増悪例に対する臨床効果は投与2週目判定で52.5% (21例/40例), 4週目判定で75.0% (24例/32例) であった。慢性炎症例に対する改善効果は2週間目判定で23.1% (6例/26例), 4週間目で26.9% (7例/26例) であったが, 悪化した例はなかった。急性増悪の予防の目的で本剤を60日以上投与した6例において, 2例に各々投与2カ月後, 3ヵ月後に急性増悪を認めたが, 60日以内に急性増悪をきたした症例はなく, 他の4例は最長200日間急性増悪を認あなかった。細菌学的にはPseudomonas aeruginosaを除く菌種に対しては比較的良好な除菌率が得られたが, P. aeruginosaに対しては約20%であつた。安全性に関しては, 3例に副作用が, 5例に臨床検査値異常が認められたが特に問題となるものはなかった。<BR>以上の結果から, CPFXは慢性呼吸器感染症の急性増悪の治療及び急性増悪の予防に有用な経口抗菌剤と評価できる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205494377984
  • NII論文ID
    130004395208
  • DOI
    10.11553/antibiotics1968b.44.506
  • COI
    1:STN:280:DyaK3MzltVensA%3D%3D
  • ISSN
    21865477
    03682781
  • PubMed
    1880930
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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