あぶみ骨筋腱骨化を伴つた中耳奇形2例

DOI
  • 高松 一郎
    Department of Otorhinolaryngology, Kanagawa Children's Medical Center
  • 小河良 昇
    Department of Otorhinolaryngology, Kanagawa Children's Medical Center
  • 長原 太郎
    Department of Otorhinolaryngology, Hiratsuka Mutual Aid Hospital

書誌事項

タイトル別名
  • Two cases of middle ear malformation with stapedius tendon ossification

抄録

両側中等度の伝音性難聴を呈した中耳奇形と思われる2症例を示した. 試験的鼓室開放術により1例はあぶみ骨筋腱が固い骨組織に置き換わつている異常のみでその他の耳小骨は正常であり, もう1例はあぶみ骨筋腱骨化にあぶみ骨底板固着も伴つていた.<BR>本報告ではあぶみ骨筋腱骨化という中耳奇形の病態およびその発生につき考察しているが, さらに文献として報告されている20例をあぶみ骨上部構造の骨性固着としてまとめた. その際あぶみ骨筋腱骨化・錐体隆起の過長による骨性固着は本疾患の亜型としてとらえて手術所見により4つの病態に分類する方法を提案した. あぶみ骨筋腱骨化は, 中耳奇形の原因としては, まれであるが簡単な手術操作で聴力の改善が期待できるので手術時にはあぶみ骨上部構造の詳細な観察が必要となろう

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680475705600
  • NII論文ID
    130004404127
  • DOI
    10.11334/jibi1954.41.1_61
  • ISSN
    04477227
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ