高位頸静脈球のため摘出困難であった聴神経腫瘍症例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • A case with an auditory tumor case which was difficult to remove due to the presence of a high jugular bulb
  • -Considerations regarding the definition of a high jugular bulb and a surgical formula to accuratedly determine its height-
  • -高位の定義とその程度による手術様式についての考察-

抄録

高位頸静脈球 (HJB) は、耳鼻科医が日常診療でよく遭遇する側頭骨内静脈形態異常であるが、それにより難聴や耳鳴りなどの症状を伴うことが報告されている。しかし手術を含めた治療対象となることはほとんどない。今回、経迷路的聴神経腫瘍摘出術に際しHJBのため手術を断念せざるを得なかった症例を経験した。症例は後日、後頭下開頭による腫瘍摘出術を受けて腫瘍を摘出した。そこで、頸静脈球の高さと経迷路法による聴神経腫瘍摘出術適応との関係について検討した。その結果、頸静脈窩頂上と内耳道下縁との間に1mmの間隔があれば経迷路法による摘出術が可能であると考えられた。HJBを持つ聴神経腫瘍患者に対して頭蓋底外科手術を行う場合、術前にその存在と形態的特徴を十分に評価し、それに適した術式を選択すべきであると考えた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680477517440
  • NII論文ID
    130004405051
  • DOI
    10.11334/jibi1954.52.5_278
  • ISSN
    04477227
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ