症例 楽音様収縮期雑音(いわゆる“systolic whoop”)を呈した心室中隔欠損症の2幼児例

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  • Two infant cases of musical systolic murmur (so-called "systolic whoop") associated with ventricular septal defect.

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抄録

楽音様収縮期雑音(いわゆるsystolic whoop)を呈した心室中隔欠損症(以下VSDと略)の2歳,3歳の2幼児例を経験した. 両者共, VSDは膜様部欠損で, 心カテ所見では肺高血圧はなく, 肺体血流比は 1.9, 1.8 ときわめて類似の所見を示した. いずれもVSDの特徴的な心雑音とは別に Levine IV度の楽音様収縮期雑音を胸骨右縁第4肋間を中心に聴取した. さらに心エコー図, パルス・ドップラー法にて VSDの jetによる三尖弁構造体の共振が楽音様雑音の原因と考えられる所見が得られ, 音源検索に特に有用であった. VSDに伴う楽音様雑音は Mckusickらの報告以外には見当らずきわめてまれと思われ, 若干の文献的考察を加え報告した.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 16 (2), 176-181, 1984

    Japan Heart Foundation

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