肝癌移植症例におけるABO血液型不適合脱感作療法のインパクト

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  • Impact of desensitization for ABO-blood barrier on living donor liver transplantation for hepatocellular carcinoma

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抄録

本邦の生体肝移植の10%強が血液型不適合である.抗体関連拒絶を予防するため脱感作療法が工夫されてきたが,近年,リツキサン術前投与が広く行われるようになり,適合症例と遜色ないところまで成績が改善した.一方で,リツキサンの肝癌再発に対する影響はいまだ報告がない.今回,日本ABO血液型不適合移植研究会データベースと北海道大学全国集計肝癌肝移植データベースを融合させ,2009年末までに日本で実施された肝癌肝移植1106例(不適合66例)を解析した.リツキサン予防投与は再発を増強することなく生存率を適合症例と同等に改善した.リツキサン併施血液型不適合肝移植は,肝癌肝移植に対して有効な治療である.

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