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- 国沢 卓之
- 旭川医科大学病院手術部
書誌事項
- タイトル別名
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- Pharmacokinetics and Pharmacodynamics of Dexmedetomidine
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抄録
決定された薬物の投与量と意図する効果が大きくかけ離れるときは, 薬物の効果を, 薬物動態 (PK: pharmacokinetics) と薬力学 (PD: pharmacodynamics) に分けて考える必要がある. 特にデクスメデトミジン (DEX) は, このような機会に遭遇することが多いため, PK/PDを理解する必要がある. DEXの交感神経抑制, 鎮静, 鎮痛などの作用は, それぞれの用量反応関係が存在するが, 血圧に関しては直接末梢血管収縮作用と相まって効果の発現が複雑になる. DEXの分布容積は比較的大きく, 代謝クリアランスは大きくないため, 作用時間の短い薬物ではない. DEXのもつさまざまな利点を利用するために, 生じる可能性のある不都合を防ぐためのPKの知識が必要となる. DEXのPK/PDを理解し, 臓器保護効果の報告が増えてきておりさらなる有効性が期待されているDEXを安全に利用することが必要である.
収録刊行物
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- 日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会誌 30 (2), 181-189, 2010
日本臨床麻酔学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204758906752
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- NII論文ID
- 130004449843
- 10026353033
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- NII書誌ID
- AN00330159
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- ISSN
- 13499149
- 02854945
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可