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- 飯島 毅彦
- 昭和大学歯学部全身管理歯科学講座歯科麻酔学部門
書誌事項
- タイトル別名
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- Static Blood Volume and Dynamic Blood Volume
抄録
日本国内8大学で測定された手術患者の循環血液量は82.3±14.8ml/kgであった.ばらつきは大きく,約50ml/kg~100ml/kgであり,個体差が大きい.この測定値はいわば静的循環血液量である.一方,SVV(stroke volume variation)のような動脈圧の揺らぎから推定される循環血液量は,静的循環血液量とは異なるものである.例えば血管収縮薬を使用すれば静的循環血液量は変化しなくとも静脈還流量は増え,SVVから推定される循環血液量の不足は是正される.動脈圧波形から推定される「循環血液量」はいわば動的循環血液量であり,静脈還流量にほかならない.この指標を静的な循環血液量と混同し,容量負荷のみで対応すると大量輸液につながる.この指標を正しく解釈しなければならない.
収録刊行物
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- 日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会誌 34 (1), 139-144, 2014
日本臨床麻酔学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204760472320
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- NII論文ID
- 130004450247
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- ISSN
- 13499149
- 02854945
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可