頚椎に発生し脊髄症状を呈した骨軟骨腫の一例

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  • One Example of Osteochondoroma Generating in the Cervical Vertebrae with Spinal Cord Symptoms

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抄録

[はじめに]頚椎に発生し脊髄症状を呈した骨軟骨腫の一例を経験したので報告する.[症例]13歳女性.多発性骨軟骨腫の既往があり3度の摘出術(右前腕,右手,両膝)を施行されている.入院2ヶ月前より右上腕から前腕にかけてしびれ,脱力感が出現.入院1ヶ月より箸の保持困難を自覚.歩行時につまずくようになり近医受診.頚部脊柱管を狭窄する椎弓由来の腫瘍を指摘され当科入院となった.腫瘍はC5椎弓より発生,脊柱管内に達し硬膜を圧迫していた為,これによる脊髄症状と診断.腫瘍摘出術を行い,症状の著明な改善を得た.病理診断は骨軟骨腫であった.[考察]骨軟骨腫は長管骨骨幹端部に好発する良性骨腫瘍としてよく知られているが,脊椎発生はまれである.今回我々は,頚椎に発生し脊髄症状を呈した骨軟骨腫の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (10)*注記

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