脊椎椎体圧迫骨折後遅発性麻痺をクロスバンドコルセットにて治療した1例

書誌事項

タイトル別名
  • Delayed Neurologic Deficit Treated with Cross-band Corset after Vertebral Fracture

この論文をさがす

抄録

【症例】80才,女性,腰下肢痛.1ヶ月前より近医で薬物及びブロックを受けていたが効果なく,排尿障害が出現したため当院紹介.症状:腰痛及び両下肢しびれ.MMT3,障害自立度C2,Barthel Index 10点.画像:Th11は圧潰し,突出した後壁により脊髄は変形していた.脊柱管占拠率は49.5%.治療:1週後よりクロスバンドコルセットを装着し,起立リハビリ開始した.入院時の1日残尿は約1500mlあったが,治療後9週で改善した.X-Pで椎体前面に架橋性骨増殖変化が治療後4ヶ月にみられた.治療後1年にて臀部痛と両足部のしびれが残存し,MMT4,障害自立度A2,Barthel Index 85点であった.【考察】脊椎椎体圧迫骨折は,体幹装具で固定することで骨癒合が期待できるため膀胱障害が発症している症例でも動的因子を制御することで,画像上は脊髄が圧迫変形していても臨床症状としては改善が期待できた.

収録刊行物

参考文献 (4)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ